胡蝶蘭の植え替え時期は春!正しい植え替え方法を詳しく解説
お祝いで頂いた華やかな胡蝶蘭は、しっかりとお世話をしてあげることで、その美しさを保つことができます。そこで大切になるのが、株の植え替え作業です。こちらでは、「胡蝶蘭の植え替え時期」や「植え替えに必要なもの」、「基本的な植え替え方法」についての情報をお届けします。胡蝶蘭を長持ちさせたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
胡蝶蘭は植え替えで長持ちさせよう
胡蝶蘭を長持ちさせたいなら、切花ではなく植え替えを選択しましょう。お祝いで頂いた胡蝶蘭でも、別の鉢に植替えることで、しっかりと長持ちさせることができます。もし花が散ったり落ちたりしても、病気でなければまた元気に咲くので安心してください。見た目は枯れてしまったようにも見えますが、胡蝶蘭は何度でも花を咲かせることができるので、何十年もその美しさを楽しむことができます。
胡蝶蘭の植え替えに適した時期
胡蝶蘭は植え替えで長持ちさせることが可能であっても、間違った時期を選んでしまった場合、大事な根を傷めてしまう可能性があるので注意が必要です。適切な植え替え時期や、植え替えが必要なタイミングについて学んでおきましょう。
胡蝶蘭の植え替え時期
胡蝶蘭を植え替える際は、気温が暖かくなる春頃を選びましょう。胡蝶蘭は寒さに弱いため、気温の下がる真冬は避けるべきです。寒い時期に植え替えを行なった場合、枯れてしまう恐れがあるので気をつけましょう。地域によって多少は差が出てきますが、3月後半~4月後半がベストな時期です。
植え替えが必要なタイミング
植え替え時期は、必ず春を選ばないといけないというわけではありません。時と場合に応じて植え替えてあげましょう。病気や根腐れが見られる場合は、症状が悪化する前に素早く植え替えることをオススメします。また、タイミングがつかめない場合は、花が全て散ったときを狙い、植替えをしてみてください。そうすることで、植え替え時に花を落としてしまうという失敗を、防ぐことができます。
長年そのままの場合は…
2年以上植え替えをしていない場合も、植え替えを検討しましょう。胡蝶蘭はずっと同じ鉢植えだと、成長とともに根っこが苦しくなってきます。もし3本立てや5本立てのように、寄せ植えしてあるタイプの胡蝶蘭なら、1株ずつ分けて植え替えるようにすることで、根の苦しさを改善することが可能です。
植え替え時に用意するもの
胡蝶蘭を植え替える前に、まずは必要なものを揃えておきましょう。それぞれの扱い方についても一緒に説明します。
用意するもの
胡蝶蘭の植え替えで用意するものは、以下の3つです。
・水苔やバークなどの用土
・株数分の鉢
・ハサミ
これは最低限必要なものなので、必ず用意しておきましょう。用土には「水苔」と「バーク」の2種類がよく使用されていますが、元々使われていたものに合わせて購入してください。もし異なる種類のものを使った場合、枯れてしまう恐れがあります。水苔が使われているなら新しく水苔を購入、バークが使われているならバークを購入するようにしましょう。鉢を購入する際は、あらかじめ株数を確認しておいてください。先ほど説明したように、1株ずつ植え替えることで根を苦しさから開放し、長持ちしやすい環境に整えることができます。ハサミは、花芽をカットする際に使用しましょう。
水苔とバークで異なる扱い方
水苔は、古くから使われてきた用土のため、使い方や管理方法がわかりやすく、本やネットですぐに情報を見つけることができます。しかし水分を多く含むため、腐りやすいということを覚えておきましょう。通気性の良い場所で管理することが大切です。一方バークは、腐りにくい用土ではありますが、取り扱っている園芸店が少なく、種類によって管理方法も異なります。購入する際は、バークの扱い方も一緒に確認することをオススメします。また、水苔とバークとでは、使用すべき鉢植えが異なります。水苔の場合は水はけの良い素焼き鉢を選び、バークの場合はプラスチック製の鉢やポリポット鉢を選ぶようにしましょう。それぞれに適した素材の鉢です。
基本的な植え替え方法
用意すべきものが揃ったら、いよいよ植え替え作業です。基本的な植え替え方法をお教えするので、流れを見ていきましょう。
1.鉢植えから取り出す
まずは根を傷つけないよう、鉢植えからそっと胡蝶蘭を取り出します。根が張って取り出しにくい場合は、無理に引っ張り出してはいけません。水で湿らせることで取り出しやすくなるので、水をかけてしばらく置いてから、再度軽めに引っ張ってみましょう。
2.花芽をハサミでカット
長く育てたいという方は根本から花芽をカットして株を強くし、すぐに花を咲かせたいという方は2~3節目でカットしてください。花芽をカットすることで栄養が行き渡りやすくなり、健康な胡蝶蘭を育てることができます。植え替えるついでに、この花芽カットも一緒に済ませておきましょう。
3.根についた古い用土を取り除く
そのまま新しい鉢に植え替えるのではなく、根を傷めないように古い用土を払っておきましょう。その際は、傷んでしまっている根も一緒に取り除きます。黄色くなっている葉があれば、そちらも取り除いておいてください。
4.新しい鉢植えに入れる
綺麗に古い鉢から取り出すことができたら、次は新しい鉢に移します。しかし、そのまま移し替えてはいけません。用土が水苔の場合は水で湿らせてから根に巻きつけ、鉢の中に入れます。そして10日~20日は、水を与えないようにしましょう。肥料は1ヶ月後に、液体タイプのものを与えるという方法で問題ありません。バークの場合は、鉢の底に「バーク/肥料/バーク」というように、薄い層を作ってから胡蝶蘭を鉢に移しましょう。これは、肥料が根に触れてしまうのを防ぐためです。胡蝶蘭を移し終えたら、周りにバークを敷き詰めて、1週間後に水を与えてください。
植え替え後は風通しの良い明るい場所に置いてあげよう
ここまでで説明したように、胡蝶蘭は植え替えで何十年も長持ちさせることができます。植え替えに適した時期は、暖かくなる4月ごろです。春が訪れる時期に合わせ、植え替えを検討してみてください。必要なものは、用土や鉢、ハサミなどです。用土にも種類があり、それぞれ扱い方や適した鉢植えが異なるので、胡蝶蘭をダメにしてしまわないためにも、適切なものを使用するようにしましょう。植え替えることができたら、風通しの良い場所に置いて、通気性を確保することが大切です。また、紫外線が直接当たらない、明るい場所に置くことで、元気で立派な胡蝶蘭を育てることができます。